第5日目 荒川東岳-荒川小屋-赤石岳-兎岳

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行程

地名到達時刻所要時間
荒川小屋05時13分
荒川前岳分岐06時19分66分1時間6分
荒川東岳(悪沢岳)07時29分70分1時間10分
荒川東岳(休憩)07時49分20分20分
荒川前岳分岐08時39分50分50分
荒川小屋09時29分50分50分
荒川小屋(テント撤収)10時00分31分31分
赤石岳12時03分123分2時間3分
百間洞山の家14時00分117分1時間57分
兎岳避難小屋16時48分168分2時間48分
一日の歩行時間
11時間35分
日付:2012/08/19

山行記

当初の予定では、荒川小屋から荒川東岳(悪沢岳)を往復してから、赤石岳を越えて百間洞山の家までを歩く予定でした。そのため、早朝の出発は、久しぶりにのんびりとして、午前5時過ぎとなりました。

ところが、赤石岳の山頂に達した時に時間を計算すると、兎岳避難小屋まで十分に歩いて行けることが分かりました。急遽、予定を変更して、兎岳避難小屋まで行くことにしました。

悪沢岳

昨日、登る予定だった悪沢岳を荒川小屋から往復します。
前回登ったときは曇りで眺望がありませんでした。昨日、登ったとしても雷雨では眺望はありません。
この日、朝は晴れています。南アの朝は、大抵は晴れています。早朝に荒川岳を訪れれば、眺望を恣に出来ると踏んでいましたが、その期待通りになりました。昨日、無理をして登らなかった理由の一つに、眺望を見たかったというのもあります。

荒川中岳から荒川東岳(悪沢岳)までの岩稜は、一部痩せた岩の尾根道です。花の多い岩場で、タカネナデシコやマツムシソウ、チシマギキョウなどが大きな群生を作っています。イワツメクサなどは昨日の豪雨で花がしおれてしまっていました。

荒川中岳から下って行く稜線から見た悪沢岳は左右に尾根を張り出した立派な山です。荒川中岳から伸びる稜線の先がぐっと落ち込んでいて鞍部となり、その先にふくらむように悪沢岳が載っています。
鞍部から悪沢岳の頂上までは多少の岩場があり、手を使わないと上れませんが、危険と言うほどのことはありません。

頂上からの眺望はすばらしいです。
南の方角は赤石岳が唯一の見物で、聖岳も光岳も大無限岳も赤石岳の大きな図体に隠されてしまっています。
北の主座は塩見岳です。山頂からちょうど悪沢岳の方角に北俣尾根をのばしている姿が立派に見えます。塩見岳の肩の左に、左から仙丈ヶ岳が見えます。塩見岳の右に蝙蝠岳の尾根が伸びていて、その上に間ノ岳、農鳥岳が見えます。間ノ岳の後に小さく甲斐駒ヶ岳が見えます。

木曽山脈、その右手に乗鞍岳、穂高連峰と槍ヶ岳も見られます。
富士山は、雲海からわずかに頂だけを覗かせています。

悪沢岳は二軒小屋や椹島から登ってくる登山者が多い山と言うことを、このとき初めて知りました。自家用車で登山口まで移動する場合、二軒小屋や椹島は、フォレストや井川観光協会のバス便が駐車場から運んでくれるので便利なようです。

赤石岳

悪沢岳の早朝の眺望を得ると言うことは、赤石岳の眺望を犠牲にすると言うことです。
悪沢岳から荒川小屋に戻り、テントやシュラフなどを天日で乾かしてから出発をして赤石岳の頂上に着くと、ガスがかかっていて眺望は得られませんでした。
赤石岳には過去二回登っていて、いずれも晴天だったので、今回は頂を踏んだだけで満足することにしました。

荒川小屋から大聖寺平までの道は、やや下りです。
大聖寺平は、広々とした岩礫の平坦地という記憶があったのですが、今回歩いて見ると、赤石岳と荒川前岳の間の狭い鞍部でした。小渋川に下る道が分岐して居ますが、利用者が少ないのか踏み跡程度の道です。
沢歩きは嫌いですが、不得手ではないので、そのうち好奇心が勝って歩くことになるかもしれません。

大聖寺平から小赤石岳まではいやになるくらいの急登です。ジグザグを切って登って行きます。荒川小屋から同時に出発をして、抜きつ抜かれつ一緒に歩いていたグループ2組が後落して行きます。下り道や平坦な道と違って、登り道は体力勝負なので、差が出るようです。

小赤石岳で、先に登っていた人に写真撮影を頼まれた後、赤石岳に登り、のんびりとした時間の過ぎるのを楽しみました。自分一人の3000m峰と言うのは実に気持ちの良いものです。
休憩がてら、地図を読んでいると、百間洞山の家から兎岳避難小屋まで約3時間しかかからないことを見つけました。

以前に百間洞山−兎岳を歩いたときは、4時間以上かかった印象があったのですが、疲れていたことと、曇天で視界が利かなかったので、時間の感覚が麻痺していたようです。
百間洞山の家でテント泊の予定を急遽取りやめて兎岳避難小屋を目指すことにしました。
そうと決まると、赤石岳の山頂で、あまり長い時間休んでいるのももったいなくなってきます。早々に出発しました。

百間洞山の家

赤石岳から百間平までは急坂道で、所々ではジグザグを切って下ります。
百間平は気持ちの良い高原で、南アでも気に入っている場所に一つです。赤石岳の方から下ってくると、目の前に百間平が広がって見えます。平と言っても全くの平坦地ではなく、若干の勾配が着いているので、最初は下り道で、平の中程から緩やかに登って行きます。

平の端から百間洞の下り道となり、ハイマツ帯からダケカンバの樹林帯に変わります。きつい坂道です。
テント場が現れると、先に小さく山小屋が見えます。
水場は小屋の脇にあるのですが、面倒なので、テント場の中を流れている沢から水を汲みました。すでにテントを張っていた女の子がたくさんいて、いろいろと話しかけてくれます。二十歳くらいの女の子で、大学生にも見えません。何のグループか気になります。

兎岳

兎岳に登る前に、百間洞から中盛丸山の稜線に登るのが大変な坂道です。早朝の悪沢岳、昼頃の赤石岳と3000m峰を2つ登っているので、少々バテ気味です。

稜線の上に登るとガスがかかっていて視界を覆っていますが、風が吹き払うのか、時折、中盛丸山や小兎岳の姿が見られます。
中盛丸山と小兎岳は、山と高原の地図には名前が書かれていますが、国土地理院の1/25000mの地図にはなまえの記載はなく、現地の山頂にも名前が書かれた標識は立っていません。こういう無名に扱われている山も良いと思います。北海道の日高山脈では、よほど顕著な頂でないと名前を付けてもらえません。1843峰と標高で名付けられているピークが多くあります。

兎岳は円錐形の山で、登山道はジグザグを切った登り道です。ガスがかかっているので眺望は無く、この山の斜面はハイマツで覆われていて花はあまり見かけません。
登る楽しみがありません。

山頂にはタカネビランジの群生がいくつか見られたので、慰められました。頂から避難小屋が見えます。2009年に改築されたとかで、室内はとても綺麗でした。後で聞いた話では、人気の高い避難小屋で、満杯であぶれた登山者が、近くにテントを張っていることも多いそうです。

荒川小屋でテントやマットやシュラフなど、連日の雨で濡れていた道具は全て乾かすことが出来たので、兎岳避難小屋では、久しぶりに乾いた環境で、しかも濡れる心配をせずに、一晩を過ごすことが出来ました。

この小屋に泊まって気になったのが、これまでに泊まった人たちの排便の処理の方法です。わたしは携帯トイレを持っているのでそれで用を足すのでかまいませんが、ほとんどの登山者はそのようなものはもって山を歩かないはずなので、小屋の周りで用を足しているのでは無いかと思います。
豪雨の日など外に出られないときは、ひょっとして土間に垂れ流しているのではないかと思うと、ちょっと、不潔な小屋に思えてきました。

地図

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