第1日目 大樺沢-北岳-間ノ岳-農鳥小屋

このエントリーをはてなブックマークに追加

行程

地名到達時刻所要時間
広河原09時08分
御池小屋11時18分130分2時間10分
二俣11時47分29分29分
八本歯のコル13時40分113分1時間53分
北岳14時59分79分1時間19分
間ノ岳18時08分189分3時間9分
農鳥小屋19時17分69分1時間9分
一日の歩行時間
10時間9分
日付:2012/07/19

山行記

広河原まで

高尾駅始発の普通電車に乗って甲府駅へ。
甲府駅から広河原直通のバスは、例年7月中旬から、この始発の電車にあわせた時刻に、一便が発車します。
発車の時刻は午前7時ちょうど。
甲府駅から広河原まで約2時間のバスの旅です。

平日の早朝の割に、乗客は多くいます。8人ほどでしょうか。
途中、芦安の市営駐車場に寄ると、前泊したのか、早朝に自家用車でここまで登って来たのか、3名が乗ってきました。
一人が夜叉神峠で降りたほかは、全員が広河原まで乗っていました。
わたしも広河原の一人です。

北沢峠行きのバスの発車時刻がすでに過ぎているというので、バスは広河原のバス乗車場所で一時停止をして、北沢峠に行くという3人をおろします。
北沢峠へ行くバスは、3人を乗せると、待ちかねたように出発をしてゆきました。
ほかの乗客は、本来の下車場所まで、100mほどバスに乗ったまま移動をします。

なぜ、わたし達の乗ったバスが遅れたかというと、7月に入ってから、企業が節電対策のためのサマータイムを導入したことにより、事前の試走と、渋滞を通り抜ける時間などが違ってきたためらしいです。
このバスは、午前7時発車と、一番混雑をする午前8時前後の時間は避けてあるのですが、出勤の時間が、一部の企業では午前9時から1時間早まり午前8時となったために、午前7時過ぎから車が混雑したのでした。

大樺沢の雪渓

広河原に着いたのが午前9時ちょうど。
GPSの電源を入れ、人工衛星を確実にとらえているかの確認をしたりしていると、数分が経ちました。
水は野呂川を渡ったところにある広河原山荘のテント場の水場で汲みます。
山荘の前にあるベンチに妙齢の女性が二人いて、朝食を作っている様でした。彼女たちとこの日最初の山の挨拶を交わして北岳の登りにかかります。

大樺沢に沿って登ってゆくつもりだったのですが、なぜか御池小屋の道をとってしまいました。
御池小屋の道は歩く時間が長くかかるので、この日のように、9時という遅い時間の出発の日に歩くのにはふさわしくないのですが、気がついたのは1時間以上も歩いてからだったので、引き返すわけにもいかなくなりました。

御池小屋はテントが2張りありました。
時間から宿泊客ではないと思うのですが、小屋の前には数名の人がいます。
以前から、御池小屋の位置が中途半端なので、どの様な人が利用するのか興味があったのですが、思っていた以上に利用者は多いようです。小屋も立派で小綺麗でした。
御池には、米粒くらいの小さなオタマジャクシが多数泳いでいたのが印象的です。

大樺沢の二俣に着くと、先着者が複数いて、話し合っています。
話の輪の中心は若い女性でした。
山を歩いている男性は若い女性に弱いのです。
彼女は大樺沢の雪渓歩きや八本歯のコルの状況を知りたがっていたようですが、残念なことに、この場にいた男性陣は八本歯のコルから雪渓を降ってきた訳ではないようです。聞き耳を立てていたわけでもないのですが、自然に耳に入ってくる内容から微妙に話がかみ合っていないことがわかりました。

わたしと女性が二俣を立ったのが、たまたま同時刻だったのですが、すぐに女性を追い越して、わたし一人で大樺沢の雪渓とのそのそと上ってゆきました。

この日は晴れていて、あつい日差しが降り注いでいます。
雪渓の表面は、太陽の熱で溶けているようです。
湿った残雪が、熱で表面が溶けてしまい、以外に歩きにくいものとなっていました。

雪歩きは北海道でなれてはいたものの、数年ぶりのまとまった雪の上の道だったので、身体が歩き方を思い出すまでの数10分間は足先が滑ってしようがありませんでした。
身体が雪の坂道の歩き方を思い出すと、面白いもので、これまで滑って難儀をしていた雪渓の道が、苦もないものに変わっていました。滑っていた当初はアイゼンを持ってくればよかったと思ったものですが、やがてアイゼンが必要ないことがわかりました。
雪渓は1kmほどあったようですが、1時間かからずに雪渓の上端にたどり着き、以後、八本歯のコルまで岩場にもうけられた梯子を登ることになりました。

誰に聞いた忘れてしまったのですが、北岳の八本歯のコルと言うのは難所だと記憶していました。
なるほど、歩いて見ると、岩場に垂直にかけられた梯子が稜線まで延々と続きます。
もし梯子が無く、せいぜいクサリが架けられている程度だったらなかなかの難所になったろうと思いましたが、実際にはほとんど梯子を登るだけで、八本歯のコルにたどり着けます。
安直な道です。
雪渓の上に沢があり、雪解け水が流れています。
山の生水は飲むなと言う話があるそうですが、これまで気にしたこともないので、このひも沢の源頭でぬるくなった水を捨てて、冷たくおいしい水を汲み直しました。

北岳と間ノ岳

八本歯のコル(吊り尾根)から北岳までは花に覆われています。
特に目立つのが白い花のハクサンイチゲです。
今回は、同じく白い花を咲かせるキタダケソウを是非みようと思っていたのですが、ハクサンイチゲが目立ちすぎていて、ほかの花が全く目に入りません。
戻ってから写真を見ると、ハクサンイチゲのほかにも、チングルマやチョウノスケソウの白い花も移っていましたが、歩いて居るときは気がつきませんでした。全部がハクサンイチゲに見えるのです。

大樺沢から北岳の登り道はさすがに厳しく、頂上にたどり着いた頃にはばてています。
北岳の山頂からの眺望はすばらしいのですが、午後と言うことであいにく霞がかかったような薄紫色のフィルターをかけた風景しか見られませんでした。
昨年は早朝に登ったので、澄み切った空気越しに、北の甲斐駒ヶ岳、東の鳳凰山、南東の富士山、南の富士山、西の木曽山脈と穂高連峰が一望できたので、まぁ今回は景観は良いだろうという気にもなります。

時間が思っていた以上に経過しているので、先を急ぎます。
御池を回って歩いたために超過した時間が重くのしかかってきます。北岳には午後1時から2時のあいだに上れると予定を立てていたのですが、午後3時を回ろうとしています。

北岳から間ノ岳のあいだの、花に埋め尽くされた稜線を3時間ほどかけて歩いて、間ノ岳に着いたのは午後6峠時を回っていました。
農鳥小屋までは降り道ですが、勾配が急で降るのも一苦労です。
農鳥小屋に着いたのは日没後で、右手に甲府盆地の夜景が浮かび上がっていました。

地図

ページのトップへ

Ads by Google

Ads by 楽天市場

Ads by Amazon